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性感染症(STD)
梅 毒
- 症状
- トリポネーマ・パリズムは皮膚や粘膜の小さな傷口から進入し、そこで増殖し、さらにリンパ節に入り込んで全身に広がります。体にあらわれる症状は経過にしたがって変化します。
- 原因
- トリポネーマ・パリズム(スピロヘータ・パリダ)という微生物によって起こる病気です。慢性の経過をたどります。性交渉だけではなく、接触感染もおこします。
- 検査
- 血液検査で血清の梅毒反応を陽性か陰性かを調べます。梅毒反応は感染後4〜6週間で陽性になります。
- 治療
- 第1期梅毒においては完全に治ります。第3期以降になると症状はよくなっても、完全に直すことは非常に困難です。また、血清も陰性化しません。
現在、梅毒に感染した妊婦は、早期に治療を始めれば、胎児に影響を及ぼさずにすみます。 先天梅毒で生まれた子供も、生後1年以内に治療すれば完全に治ります。
淋病(淋疾)
- 症状
- 【女性】
感染すると子宮頸管炎になり、濃い黄色のおりものが出ます。この段階ではそのほかに症状はみられませんが、これをほうっておくと子宮内膜炎を起こし、下腹部痛や不正出血がおこります。卵管炎、骨盤腹膜炎が起きて高い熱が出ることもあります。尿道炎や膀胱炎(ぼうこうえん)になることも少なくありません。
- 【男性】
感染してから2〜7日の潜伏期が過ぎると病気があらわれてきます。尿道にかゆみがあり、朝起きたときに尿道から粘液性の分泌物が出ています。この分泌物がしだいに黄緑色のうみに変わり、排尿時に尿道に痛みを感じるようになり、尿道の出口が赤く腫れてきます。このままほうっておくと、炎症も奥へ進んで前立腺や副睾丸などをおかすようになります。尿の回数が多くになり、痛みも強まります。
- 原因
- 淋菌の感染によって起こる病気です。性交によって感染します。まれに淋病の人のうみのついている衣類や指から感染することもあります。患者自身の目の結膜への感染もみられます。また、12〜13歳以下の女子は抵抗力の弱が弱いため、まれに浴場で感染することもあります。
- 診断
- 淋病の症状、感染する機会、淋菌の存在から診断します。
- 治療
- ペニシリンの注射、内服を4〜7日間続けると治ります。またペニシリンに抵抗力のある淋菌の場合は、ほかの抗生物質が使われます。
- 注意
- 淋病が完治するまでは性交は厳禁です。過激な運動や、アルコール類・刺激物の飲食を避け、安静を保ちます。うみで汚れた下着は熱湯消毒を行い、十分乾燥させるようにします。高温や乾燥により淋菌は死滅します。
軟性下疳(なんせいげかん)
- 症状
- 潜伏期間は2〜3日です。女性は、大陰唇、小陰唇、腟口に、男性は亀頭や包皮によくあらわれます。外陰部に紅色の丘疹がおこり、丘疹は内側にうみをもっており、破れると痛みのある潰瘍となります。潰瘍はしだいに大きくなり、数も増えます。
- 原因
- 軟性下疳菌が性交によって感染して起こる病気です。
- 治療
- 抗生物質やサルファ剤の服用や炎症部への薬剤塗布によって治療します。
第四性病(鼠径リンパ肉芽腫)
- 症状
- 潜伏期間は1〜2週間です。外陰部に小さい丘疹や水ぶくれがあらわれます。さらに1週間くらいたつと、太もものつけ根のリンパ節がいくつも腫れてきます。リンパ節は1つに固まって鶏卵くらいの大きさになります。高熱もみられます。やがてリンパ節が破れて分泌物が出はじめ、数か月治りません。女性は慢性陰部潰瘍や直腸狭窄(ちょくちょうきょうさく)を起こします。
- 治療
- テトラサイクリン系抗生物質で治療します。
非淋菌性性器・尿道感染症(クラミジア)
- 症状
- 男性は尿道からうみがみられ尿道炎の形をとりますが、症状のあらわれる人は約50%といわれています。また、女性も初期では無症状かわずかにおりものが多くなる程度です。そのため、発見されにくい疾患です。しかし、子宮から卵管へと病気がすすむと、早産、不妊、子宮外妊娠などの原因にもなります。最近一番多く見られる性感染症のひとつです。進行すると子宮頚管炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などを引きおこし、不妊症や子宮外妊娠の原因ともなります。また、感染したまま妊娠すると、流産や早産をおこしたり、赤ちゃんが結膜炎や肺炎になる危険性があります。
- 原因
- クラミジア・トラコマチスという微生物の感染によって発症します。
- 治療
- 各種抗生物質で治療いたします。
腟トリコモナス症
- 症状
- 膿様のおりものがふえて、熱い感じや排尿時に痛みがあります。
- 原因
- 腟トリコモナスという原虫がふえたために腟に炎症が起こる病気です。性行為等によって男性の泌尿器にも感染する場合があります。その場合無症状です。
- 治療
- 治療は化学療法剤によって行われます。結婚している場合には、夫婦で同時に治療を受ける必要があります。
尖形コンジローム(せんけいコンジローム)
- 症状
- 女性の多くは、陰唇や腟口のまわりいぼができます。いぼが大きい場合は痛みやかゆみがあります。男性は陰茎、陰嚢、尿道口にできやすい「ヒトパピローマ・ウィルス(HPV)によってできる良性な腫瘍ですが、最近子宮頚ガンの発生との関連も指摘されています。
- 原因
- ウイルスの感染によって起こります。感染源の多くは性行為よるものです。
- 治療
- 電気凝固術、凍結療法等でいぼを除去します。性器の清潔に保つことが第一です。
性器へルペス
- 症状
- 外陰部に赤い水ぶくれができて不快感があり、ひどく痛むこともあります。排尿しにくくなることもあります。また再発することが少なくありません。この病原体「ヘルペスウィルス」は口唇は目の結膜に水疱をつくるT型と性器に水疱をつくるU型とがあります。最近ではオーラルセックスの影響でI型ウィルスによるものも増えてきました。
- 原因
- ウイルスの感染によって起こります。
- 治療
- 症状が重い場合は抗ウイルス剤を使用します。再発型へルペスはほうっておいても自然に治る場合が多い。
カンジダ症
誰もが持っているカンジダ・アルビカンス(真菌・カビ)が膣内に繁殖して起こる病気。普通は腸内に寄生しているため便に混ざっており、そこから菌が付着することが多い。通常でも1割ぐらいの人は膣内にカンジダ菌がいると言われています。
健康な時には菌か付着しても普通は発症はしませんが、疲労や妊娠などで、体の抵抗力が落ちている人、糖尿病や抗生物質を長期間服用した人などがかかりやすいようです。また、季節の変わり目など、体に変調が起きやすい時にも発病しやすい病気です。セックスの刺激によっても起こります。ホルモンバランスの関係で生理の前後にのみ一時的に症状が出る人もいるようです。
- 症状
- 外陰部に赤い水ぶくれができて不快感があり、ひどく痛んだりかゆくなることもあります。排尿しにくくなることもあります。また再発することが少なくありません。
- 検査方法
- 綿棒などで膣粘膜を少し取り、カンジダ菌の存在を培養か顕微鏡で確認します。
- 治療
- 膣に抗真菌性の座薬を入れ、外陰部に同じく抗真菌性の軟膏を塗ります。症状は3日くらいでおさまりますが、カンジダ菌はまだ膣内に残っており、約2週間は治療を続けなければなりません。
- 予防
- カビの一種なので、ムレないように気をつけて下さい。パンツよりスカート、ナイロンより綿の下着を着用するなど。もちろん、不規則な生活を避けることも大事。カンジダになりやすい人は抗生剤、ステロイドホルモン、ピルの使用はなるべく避けた方がよいでしょう。
外陰部を清潔にすることも大切ですが、石鹸でごしごし洗うのは禁物。
性器伝染性軟属腫
- 症状
- 水いぼが、外陰部にあらわれます。このいぼの中に乳白色のやわらかい粥状物があって、ここに多数のウイルスが存在している。
- 原因
- ウイルスによって感染します。おもに性行為によって感染します。
- 診断
- 培養でわかります。
- 治療
- 水いぼを除去し、殺菌消毒します。
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